Anosyの日記

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クレステッドゲッコーの飼育環境紹介

クレステッドゲッコーの飼育情報はネット上にもまだ不足しているように感じる。ここに僕の持っている知識を放出しておく。いち飼育者としての観点だが、参考になれば幸いである。

クレステッドゲッコーは野生下ではニューカレドニアという島国に生息するイモリである。

適した温度は23〜27度くらい。

湿度は60%以上。ただし常にジメジメしてるのはダメ。1日に何回か高湿度な時間帯があればいい。朝晩に一回ずつ霧吹きでケージ内を濡らしてやる。クレスは壁面についた水滴を舐めることで水分を摂取する。

ケージは高さ45センチあれば十分。クレスは樹上性のヤモリで上下運動が好きなので高さは必要。

前開きのものがいい。ヤモリは上からの気配に敏感なので上開きのものだとストレスになる。

底材はキッチンペーパーを使用。一般的にはハスクチップが良いらしいが、ハスクチップはダニなどの害虫が湧きやすいため管理が大変だと思う。誤食も怖いし。その点キッチンペーパーは汚れたら取り替えればいいので楽。クレスは基本的に木の上にいるのであまり底材に拘らなくてもいいと思う。湿度が保てればよし。また砂や泥などの粒子が細かいものはダメ。クレスの手足の吸盤構造に入り込んで壁に張り付く機能を失わせてしまう。

レイアウトはクレスの動きを見ながら調整していく必要がある。クレスはレイアウトが気に入らないと頭を下にして壁に張りつく。この状態が続くと尻尾が曲がってしまうフロッピーテールという骨格性の病気になる。クレスにはかなり多い症状なので注意。クレスの動きを観察して、クレスが好きそうな位置に隠れ家を置いてやる。ケージの高い部分にも地面と並行な構造物があると良い。気に入った場所が見つかると毎日そこで寝るようになる。うちではトイレットペーパーの芯を隠れ家にしている。トイレットペーパーの芯を紐で吊って壁面に沿わせ、壁沿いにクレスが入れるようにしている。また木材を立てかけて巣へのアクセスを作っている。とにかくクレスを導入してしばらくは動きを観察することが大事。なんとなく好きそうな場所、動きの特徴が掴めてくる。

餌はレパシーのみで生涯飼育可能。ただ過信は禁物。個体により食いつきに差があり、特に幼少期は昆虫を好む傾向にある。人工飼料を食べなかったときにすぐに生き餌(コオロギなど)に切り換える必要がある。

餌の頻度は生体の様子を見ながら決める。うちでは1日おきにコオロギ2匹+毎日レパシーを置き餌にしている。コオロギの数は満腹の八分目くらい。一度それ以上食べなくなるまでコオロギを与えてみて、そこから1、2匹減らした量が適量。カルシウムパウダーを振りかける。

レパシーは正直あまり食いつきが良くない。目の前に差し出しても興味なさげで、ケージ内に置いておくと夜中に舐めている。

人工飼料は、クレスが食べたいときに食べられるようにケージ内に常に設置するのがおすすめ。

クレスは15ヶ月くらいでアダルトサイズになるらしい。それまではコオロギなどの生き餌をメインで与え、大人になってからは人工飼料メインが良いと思う。生き餌は栄養価が高く成長も早くなるが、大人になってからも生き餌を与え続けると消化管にダメージが蓄積して早死にするらしい。

ハンドリングは容易。少なくとも逃げはしない。ただ無理やり掴むのは禁物。尻尾を自切してしまう。そしてイモリと違って切れた尻尾は二度と生えてこない。尻尾が切れたからといって活動に支障はないらしいが、せっかくなら尻尾も残しておいてやりたい。手触りはモチモチしていて気待ちいい。

飼育していて気づいたこと。クレスは濡れた壁面に張り付けない。