誹謗中傷と言論の自由
この記事は俺の中にある言葉で語っている。執筆にあたって詳しく調べてはいない。よって日本語の使い方、用語の定義が間違っていることがあるかもしれない。容赦してくれ。
SNS上での誹謗中傷は複雑で根深い問題だ。
正論一発で解決できる話ではない。
まず、人には好き嫌いがあり、言論の自由がある。例えば俺はトマトが嫌いだ。正直、世界からトマトが消えても何も困らない。しかしこれを言うと、傷つく人がどこかにいる。トマトの化身とか。つまりこういったレベルの低い好き嫌いも誹謗中傷とみなされるかもしれない。
何を誹謗中傷とするかの線引きは難しい。人によって捉え方が違うためだ。いじめと同じだ。何かされた側がいじめだと感じればそれはいじめだという基準が一般的だが、それだと流石にガバガバすぎる気もする。
たとえば「死ね」という言葉。
これは確実に誹謗中傷だろう。実際禁止ワードとされている掲示板もある。
では「嫌い」 これはどうだろう。トマトと同じくただ好き嫌いを言っているだけ、で通るだろうか。
「お前、才能ないよ」 これはどうか。個人的には「死ね」よりこっちの方が傷つく。
つまり『言論の自由』と、『言われた側が不快に感じればそれは誹謗中傷』と、『何を誹謗中傷と感じるかは人による』がカチ合っている状態にある。
Twitterから誹謗中傷を無くすのは可能だろう。言論規制を敷いて、かつ通報制度をムチャクチャ発達させればいい。「死ね」「殺す」「ウザい」「消えろ」といった強い言葉を使ったら即垢BAN、一回通報されたら即垢BAN、それぞれ二度とTwitterに登録できないシステムにすればいい。それでもリスク覚悟で叩いてくるような奴は本物のアンチなので、それはもう仕方ない。戦争だ。
ただ、これをしたら、Twitterの利用人数はバカスカ減る。そしてその受け皿として別のSNSが発達する。で、そのSNSでも規制すれば、また別の場所で。このいたちごっこを止めるには、法律で規制するしかない。しかし、それこそまさに言論統制である。言論の自由に反する。SNSがこれだけ台頭し、登録者が増えたこの現状で、民主主義国家でそんな法案は通らないだろう。
そもそも誹謗中傷は誰にならしていいのか。たとえば悪逆非道なハイパー連続殺人鬼がいたとして、目を覆いたくなるような残虐な手口が公にされたとする。そんな彼に対し、「死ね」「消えろ」等の言葉を投げることは誹謗中傷にあたるだろうか。
ここで強い言葉を投げているのは、善良な一般市民である。正義の心を持って、酷たらしい彼の犯行に怒り、憎み、『正しい(と本人は思っている)』言葉をぶつけているわけだ。
これは善の心を持つ人間として当然の感覚だろう。自分が直接的な被害者でなくとも、酷いことをした人を憎む気持ちは誰にでもある。
ではここで、その殺人鬼氏が「『死ね』と誹謗中傷されて傷つきました。僕は被害者です」と主張したとする。
当然、「どの口が言ってんだ」「自分がしたことを分かっているのか」「さっさと死刑にしろ」等の正論が飛んでくる。
では、悪の度合いを下げてみよう。
殺人鬼から、暴力事件で逮捕されたチンピラにしてみよう。これも世間的に叩かれるだろう。
ではいじめっ子。学校で特定の生徒をいじめて、その様子をSNSにアップしたいじめっ子ならどうか。もちろん正論で叩かれる。
では、テレビ番組に出演し、場にそぐわないことを言ったり、共演者の輪を乱したりする、『トラブルメイカー』な芸能人はどうだろう。そいつは悪か? 殺人鬼と同じように叩いていい相手か?
誰なら誹謗中傷していい?
『誰にも誹謗中傷してはならない』のだ。殺人鬼を含め、誰にも。
そこで改めて『言論の自由』の問題である。
『他人を傷つけない範囲内でなら何を言ってもいい』vs『何で傷つくかは人それぞれ』の構図を本質的に解決できない。その発言が誹謗中傷にあたるかどうかの線引きは裁判でするにしても、明確な基準を作ることは難しいだろう。
線引きなんて気にせず傷ついたら即訴えればいい、と言うが、誰もがそんなにアクティブに対処できるわけではないし、そもそもなんで被害者側がそんな面倒なことをしなきゃならないんだという話もある。誹謗中傷を受けた側に対し、「気にしなければいい」「SNSを見なければいい」というアドバイスをする人がいるが、なぜわざわざ被害を受けた側が自分の行動を変えなければいけないのか。なら加害者を即BANにする? それは上記の理由で堂々巡りだ。
結論として
・ガチのアンチはしょうがない。刺し違えてでもという強い意志を持った自爆特攻アンチは止めようがない。こいつらは匿名じゃなくても堂々とアンチをする。
・止めるべきはファッションアンチ。つまり自分のストレス発散のためにその時叩ける相手を探して叩いてる奴。要は暇な奴。
具体的な提案は以下。
『無料のSNSは実名開示を義務づけ、匿名のSNSは投稿を有料にする』という法案を通すこと。
暇人ファッションアンチは課金してまでアンチ活動はしないだろう。
やるなら身を削り、差し違えるつもりでやれ。